最近面白いと感じている事を書きます。
テクノロジーの進化が芸術や文化に与える影響について。
例1:映画の撮影地は天候の安定、撮影セットの整ったハリウッドでの撮影が大半でした。
1960年台に入るとビデオカメラが小型化し、集光の技術も上がったことによってハリウッド以外の場所や
夕方以降も撮影ができるようになりました。
低予算で撮影ができるロードムービーは、当時の若者の自由への憧れや反体制を象徴するものでした。
例2:19世紀後半、チューブ入り絵の具の発明が、作品制作の場を屋内から屋外に変化していった。
自然光の変化を鮮やかな色彩で瞬間的な印象をキャンパスに定着させる「印象派」が生まれました。
王族からブルジョワに権威が広がっていくに従って、描かれる絵も肖像画から景色など
一般家庭に馴染むものに変化していったそうです。
植物の業界も、テクノロジーによって大きな変化が生まれます。
例3:19世紀の産業革命によって、ガラスと鉄の技術革新が起こりました。
第一回万博博覧会でも有名なクリスタルパレスはその象徴で、(植民地などの)
熱帯植物を温室(グリーンハウス)で管理できるようになりました。
植物を単なる自然の一部から、コレクションやステータスのシンボルとして
位置付ける文化変化をもたらしたと言えますね。
イギリス発祥なことも面白いです。色々なものをコレクションして
格付けをするのが得意な国という印象があります。
前回の記事で書いた庭園美術館屋上階のウインターガーデンもその系譜にあります。
先日「ゴミうんち展」「モネ展」「菊池茂夫 写真展」を観にいったので
次回はそれらを植物と関連させて感想を書いていければと思います。